2022..2.27㈰ 参加者 15名
私たちは、コロナ禍だからこそできる地域の魅力発信と
地域食材の消費拡大のために、感染症対策に努め、
県内の生産者と消費者の相互理解を深めるような取組をしています。
今回、『水がうまいと 酒も果物も旨い』の秘密を知るバスツアーを行いました。
南草津を出発し、まずは 愛荘町にある
蔵元 藤居本家 を訪れました。
田舎らしい通りに、急に、とても存在感のある大きな建物が現れました。
こちらは店舗になっており、まず広間でお話を聞かせていただきました。
『山と琵琶湖の間に広がる平野部にこちらはあります。
山に積もった雪が(山が自然のダムとなり)ゆっくりと 豊かな自然に濾され
びわ湖へ至るまでの、おいしい地下水が得られます。
そして 県内のこだわった農家さんの米から作られる、
うまい酒に親しむことが、日常になれば』という思いを教えてもらいました。
↑ 樹齢700年のけやきの巨木の柱。築50年の建物。
酒造りに使われるお米は 食べるお米(ここではキヌヒカリが展示)とは異なり、
酒米の品種になります。稲の長さがとても長いのが特徴です。
(子ども達に持たせてもらったら、背丈以上もありました)
食べる米と同じく 品種改良で 様々な種類があります。
有名な[山田錦]は、父株:[渡船2号]・母株:[山田穂]から誕生しました。
滋賀県産の[渡船2号]、[山田錦]などを使って酒を造っていること、
渡船の1種で穂先が160cmも超える[渡船6号]も昔から使われており
長く倒れやすく生産が難しいが、農家さんの努力により
この力強い味を出せる酒米を作っていただいている苦労話を聞きました。
・
それでは、歩いてすぐの、酒蔵へ移動。
こちらの酒蔵は、国の登録有形文化財に指定されてるそうで
(大正時代に建てられた)とても伝統を感じる雰囲気でした。
入ってすぐ左手に、ガラス越しになりますが、
こんな検査が行われてたという展示で、化学実験室みたいでドキドキ。
一気に空気感が変わる。とても澄んでいます。
びわ湖が中央にあり山々に囲まれた滋賀県、
その山に雪・雨が降り、湖に至るまでの うまい地下水が取れる
この地だからこそ、長く酒造りが続けられています。
(藤居本家は江戸時代にはじまり、現在の蔵元7代目さんに案内いただきました)
『産土神(うぶすなかみ:地域の守り神)からのおくりものですね』と、
酒造りに使う地下水(なんと100年前の雪解け水なんだとか)を試飲させてもらい、
その恩恵に感謝し、愛しているからこそ、こだわった酒造りができているんだなぁ、
自然を活かすのも人次第だなぁと強く感じました。
水温は 1年を通して14℃に保たれ、鉄分が少ないことが特徴です。
冬なので あたたかみと、やさしい味を感じました。
巨大な木の[たる]のようなもの、精米した米を蒸す[こしき]です。
蒸す時間は 1時間ほどそうです。また、
『精米歩合(せいまいぶあい)』に示されるように、
食べるお米と違って、酒米はとても周りを削られます。
参考)兵庫の酒 兵庫酒造組合連合会
日本酒の種類は、原料となる酒米の精米歩合とアルコール添加の有無によって変わります。
一般的に、精米歩合が低い(多く削る)ほど、雑味がなく、繊細な酒ができます。
『心配しなくても、削ったものは米粉として、せんべい、米油 などに加工される』ということです。
仕込み蔵です。蒸した米に、米麹(こうじ)と水を加える工程です。
数日おいて 酵母を加える、
何日にもわたって、蒸した米と水、麹を加え、分量をどんどん増やしていく、
そして 3~5週間 発酵させる 伝統的な手作りの大変さを知りました。
なお、こちら、昔は 木の桶で行われていましたが、
現在は安全性を考え、ほうろう鍋(金属性の鍋に、ガラスを焼き付けてコーティングした鍋)となっています。
日本酒の作り方は世界の酒でも独特です。
ワインのアルコールは、ブドウの果実に含まれる糖分(ブドウ糖)が酵母の働きによってエチルアルコールと炭酸ガスに分解されるアルコール発酵によって生まれます。
ビールは、麦芽にある酵素を活性化させ、でんぷんを糖質に分解します。そして、麦汁中の糖分が酵母によりアルコールと二酸化炭素に分解されることで、アルコールができるという、2段階の反応を経て、できあがります。
日本酒は、麹の酵素によって米のデンプンを糖分に変える糖化と、酵母の力でアルコール発酵の2つの反応を同時に同じタンクで行う、世界でも類をみない高度な醸造方法だそうです。
参考)乳酸菌の健康と美容LABO 菊正宗
また、日本酒の味は、米の品種と、精米歩合 麹菌 酵母菌 温度変化 でも
決まります。酒造りで大変なことは、
「一麹」(「麹造り」のこと)、「二酛」(「酒母造り」のこと)、「三造り」(「もろみ造り」)だそうです。
参考)乳酸菌の健康と美容LABO 菊正宗
世界に誇れる 杜氏(とうじ:日本酒の醸造工程を行う職人)と
蔵人(くらびと:杜氏のもとで酒造りに携わる職人)の成せる技術ですね。
酒造りの世界、杜氏 と言えば、男社会、、、のイメージですが、
力仕事が大変だったとか、色々な理由があったから、ですが
(調べてみたら、江戸時代より前は女性の仕事だったとも)
現在は機械化で力仕事が省かれ(そうなっていくもの)、女性だけの蔵元もあるそうです。
しぼり終えたお酒は、最適な環境で熟成されます、
貯蔵庫です。
15000Lもの巨大タンクが小さく見えるほどの天井の高さ。
(仕込み蔵にあるタンクは4400Lなど)
そして、低温殺菌(火入れ)して、商品となります
また、酒器にも注目してみませんか、と。切子、陶器など、様々な種類があります。
女性の参加者が多かったので、血行よくなり美肌になることもオススメと。
お楽しみの 試飲タイム です。それぞれの個性が際立つ、少量ずつの試飲。
安心して商品を購入することができました。
こちらのサイトから購入することもできます。
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